世界の人口はこのまま増え続けるのか?それとも減っていくのか?

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2020年世界の人口は78億人でそのうちの3分の1以上が中国とインドが占めています。

国連の予測では、人口は今世紀いっぱい増え続け110億人にまで達すると言われています。

人口増加が止まるのは2100年以降だそうです。

でも、国連の予測は人口を多く見積もりすぎだと考える人口統計学者が世界で増えています。

その学者たちに言わせると、世界人口は2040年から2060年の間に90億人で頂点に達し、その後は現減少していく可能性が高いというのです。

今でもすでに25か国前後の国で人口は減り始めています。2050年までには人口が減少する国は35か国を超えてしまうと考えられているのです。

世界で最も裕福な国の一部は、今では毎年人口が減っています。

日本、韓国、スペイン、ヨーロッパの多くの国がそうです。

とはいえ、先進国で人口が減っているのが大ニュースではなく、発展途上国でも出生率が下がっていて近い将来に人口が減り始めることが注目すべき点です。

中国はあと数年で人口減少に転じます。今世紀中ごろまでにブラジルとインドネシアも続き、もうすぐ中国を抜いて人口が世界1位になるインドでさえあと30年ほどで人口の伸びは止まり、その後は減少していきます。

国連人口部の三つのシナリオ

国連の人口部の3つのシナリオ

(中位推計)

2017年国連は現在の世界人口が76億人であり2030年までに10億人以上増えて86億人になると予測しました。

その後の20年でさらに10億人ほど増え、2050年には98億人になり、2100年に世界人口は112億人でピークに達します。その後は横ばいとなり、そして減り始めるだろうというのが国連の予測です。

このシナリオは国連の人口統計学者が最も確率が高いとみなす推定であり、これを中位推計といいます。

各国ごとに今世紀中の出生率がどう変化するか、最も有力な予測値に基づいて推定されています。

(高位推計)

もしもこの出生率が中位推計より0.5高かったら、高位推計となり世界人口は2100年までにほぼ170億人に達しその後も横ばいになる気配を見せずに急増を続けます。

(低位推計)

生まれる赤ちゃんが0.5人少ない低位推計のシナリオの場合、出生率は先進国のみならず、発展途上国や最貧諸国でも激減してしまいます。

このシナリオが正しければ世界人口は2050年前後に85億人で頂点に達し、その後は減り始めます。しかも急速にです。

その減り方があまりにも急なため、2100年頃の世界人口は今とさほど変わらない70億人前後に戻るだろうと予測されます。

世界人口は増え続けるのではなく、減っていくのです。

世界人口の減少の原因は出生率の低下にあります。

出生率の低下の主な原因は2つある

出生率低下の原因

農業主体の生活をしている場合、子供は労働力の一人として考えられています。

僕自身も、小学生の低学年ぐらいから田んぼや畑に駆り出されて小さい子どもなりに手伝えることを手伝っていました。

農家にとって田んぼは家族みんなでやるのが当たり前で、周りの友達もみんなそんな感じでした。

僕は男4人兄弟で当時、兄弟が多いほうでしたが、僕の親世代になると5人、6人兄弟は当たり前です。

これは労働力としての意味合いもありますが、大人になるまでになくなってしまう可能性もかなり高かったのも原因の一つです。

都市化で子供にお金がかかる

社会の経済的発展は、都市化を促進し、都市化が進むと出生率が下がります。

これは圧倒的多数のデータにより証明されています。

しかしその理由は一体何なのでしょうか?

中世ヨーロッパの社会では、人口の90%が農業で暮らしていました。

ですが、産業革命とともに登場した工場により労働者は都市に集まってきました。

農場では子供を作るのが投資になります。

牛の乳しぼりをする手、畑を耕す腕が増えるからです。

しかし、都市では子供にはお金がかかります。

2008年に行われたガーナの都市化と出生率に関する研究では、次のように結論をしています。

都市生活では、子育ての費用はかさむ見込みが高いため、都市化は出生率を下げる。

都市では住宅費が余計にかかるし、おそらく家庭内生産の面でも子供は都市ではあんまり役に立たない。

親の自分勝手な言い分に聞こえるかもしれないが、人々が都市に住むと子供の数を減らそうとするのは純粋に自分達の経済的利益に基づく行動に過ぎない。

2050年世界人口大減少

女性の教育水準が上がり、出生率が下がる

出生率低下にはもう一つの要因があります。

発展途上国では今もその要因が働いています。

日本では女性差別が昔に比べてずいぶん減りました(それでもまだまだ残っている部分はあると思います)が、外国を見るとまだまだ昔の日本以上に厳しい男尊女卑の文化が残っています。

都市には学校や図書館などの文化的施設がある19世紀には新聞という最初のマスメディアも登場しました。

1800年代にシカゴに住んでいた女性は、米国南部の農場地帯に住む女性よりも産児制限について知る機会が多かったはずです。

女性は都市に引っ越すことで、知識が増え始めます。

知識が増えた女性にとっては、自分が男性に服従するのは自然で、当たり前なことではなく、是正すべき間違いと気づくのです。

女性たちはまず所有権や年金といった分野で、法の下の平等を求める運動を起こしました。

次に参政権を要求し、それから働く権利を求め、男性と平等な賃金を求めるキャンペーンを行いました。

こうして女性が多くの権利を勝ち取り、以前より力を持つようになると、女性はあまり多くの子供を産まなくなりました。

赤ちゃんができるのは女性にとって常に嬉しいこととは限らないからです。

19世紀には特に大勢の子を産む女性にとって妊娠、出産は健康上の大きなリスクとなりました。

母体と新生児に対する治療法が進歩した今日でも子供に食事を与えてきちんと育てることは負担となります。

さらに子供を抱えた女性は、家の外での仕事が制限されます。

仕事が続けられなければ、収入面だけでなく、自立の可能性も下がりかねません。

だから、都市に行くほど子どもの出生率が下がるのです。

中国とインドが経済成長し、都市化

中国は1980年から90年にかけて経済は2倍に成長し、90年から2000年にかけて3倍、2000年から2010年にかけては3倍を上回る成長を実現しました。

過去40年で中国の成長は40倍以上で中国が生み出した富は人類の5分の1を極貧状態から救いだしたのです。

インドの経済成長は中国よりは緩やかですがそれでも相当な経済成長を実現しています。

こうして中国とインドが経済成長を遂げ、都市化が進むにつれて出生率は低下していきました。

インドの場合は自然に低下し、出生率は人口維持水準の2.1になるだろうと予想されていました。

中国の出生率は急カーブを描いて落ち込み、公式発表によれば1.6とされています。

これは中国政府が行った「一人っ子政策」のためです。

とりあえず中国とインドの経済成長が世界全体の貧困を劇的に減らしたことと、両国の出生率低下が地球規模の人口爆発の危険を減らしたことは注目すべき点です。

しかし、一人っ子政策最悪の弊害をもたらします。

一人っ子政策の弊害

一人っ子政策は女の子だったら中絶するという親が多く、中国の総人口から膨大な数の女性が消されたのです。

男の子の跡継ぎを大事にするという中国の伝統と一人っ子政策が結びつき、この歪みが生じました。

本来であれば男児105人に対して女児100人という男女比で生まれるのが自然な数字です。

ですが中国では男児120人に対しての女児が100人という比率なのです。

この男女不均衡は、地方では更に激しいところもあるそうです。

中国全体では3000万人から6000万人で、女性が足りていないことになります。

ただし、その1部は生まれてはいるが、出生届が出されなかっただけの可能性が高いです。

もし本当に3000万人の女性が足りないとすれば、3000万人の中国人男性が結婚できないことになります。

しかも中国では女性は結婚するものとされていますが、今は多くの中国人女性がキャリアを貫く権利のために戦っています。

このため、仮に結婚するとしても学歴や仕事を優先して婚期は遅くなります。

近い将来、中国は孤独で性的欲求不満を抱えた男性を何百、何千万人も抱えることになりかねません。

どう考えても社会の安定にはマイナス要因です。

中国の政府は一人っ子政策をやめさえすればベビーブームが起きると考えていたみたいですが、その考えは甘すぎます。

何十年にもわたって小さな家族の素晴らしさを教え込んできたのがひとつと、そのせいで中国では不妊手術による避妊が一般的です。

出産年齢にある中国人女性のまるまる半数は自分もしくはパートナーが不妊手術済みだそうです。

いまさら二人目の子供をと言われても肉体的にも不可能な男女が多いのです。

老人2人に現役1人の世界

現在、世界全体では退職年齢に達した人ひとりにつき6.3人の現役世代がいます(6.3対一の比率)、これは好ましい比率であり、この数字を維持できるなら世界は健全な姿を保てるそうです。

しかし、国連によれば2050年までに世界全体でこの比率は3.4対一へと下がり2100年までには2.4対1へとさらに下がります。

今世紀末の世界では、現役世代2人と少々で退職者1人分の公的サービス費用を負担しなければならないのです。

しかもこれは出生率の国連予想が正しいことを前提とした数字です。(中位推計)

この老人2対現役1の逆転比率は多くの人が予想するよりもずっと早く実現するかもしれないのです。

既にヨーロッパでは数か国が2対1に近づいています。

超高齢化社会が世界全体で起こり始めているのです。

まとめ

国連の予測では2100年まで人口は増え続け、110億人に達すると言われています。

国連の予測よりも出生率が0.5上がると人口は170億人まで増え続け、0.5下がると2100年ごろには70億人前後に戻って、その後減っていくきます。

この3つのシナリオのうちどれになるかは分かりません。

ただし、人口は一度減り始めるとその後減っていくペースは上がっていきます。

未来には若者1人が老人2人の生活を支える逆転比率の世界がいずれやってきます。

でも、悲観ばかりしてもしょうがないですし、悩んでもどうにかできる問題でもありません。

それに楽観的に考えれば人間は環境になれる生き物ですし、今よりももっとAIや機械化が進んでロボット6体が1人の老人を支える未来が来るかもしれません。

大切なことは今を精一杯生きること、どんな未来がきてもいいように予測しておくことだと思います。

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