マーケティングの本:USJ を劇的に変えた、たった一つの考え方

書評

USJは2001年の開業こそ華々しかったのですがすぐに経営危機に落ち込んでしまいました。

USJ はなぜ復活し大成功を収めることができたのでしょうか?

その秘密はたった一つ です。

USJ は「マーケティング」を重視する企業になって劇的に変わったのです。

著者の森岡毅さんは「マーケティングの考え方はマーケターだけのものではない。学ばないともったいないですよ。」

と、できるだけ 多くの人に 伝えるようにしているそうです。

マーケティング思考は全ての仕事の成功確率をグンと上げるからです。

マーケティングこそがビジネスを成功させるための方法論です。

マーケターではない圧倒的多数の社会人や若者こそマーケティングの考え方を知ることが 重要です。

本書はマーケティングを知らない人に向けて書かれた本です。

マーケターを目指す人、マーケターでない人、ビジネスで成功したいすべての人に読んでもらいたい1冊です。

USJを劇的に変えた、たった一つの考え方

マーケティングの本:USJ を劇的に変えた、たった一つの考え方

「森岡さんはUSJの何をかえたのですか?」とよく聞かれるそうです。

視点によっては変えた項目は数百では済まないほど変えてきたそうですが、変えたことの根っこには共通点があるそうです。

それは、消費者視点 (Comsumer Driven)という価値観と仕組みに USJ を変えたことです。

Comsumer Driven Company(消費者視点の会社)というのは、消費者の喜ぶことなら何でもしますということではありません。

むやみやたらとコストをかけて消費者の要求に対応するようでは、長い視点で見ると消費者の価値を生み出せなくなってしまいます。

会社側のどんな事情もどんな善意も消費者価値に繋がらないのであれば(消費者に伝わらないのであれば)一切意味がない。

そう腹をくくって意思決定をできる会社がComsumer Driven Company(消費者視点の会社)です。

お客様が本当に喜ぶものと お客様が喜ぶだろうと作る側が思っているものは 必ずしも一致しません。

USJ は消費者視点を大切にして作ったものを売る会社から売れるものを作る会社に変わりました。

これこそが USJ最大の変化です。

マーケターの仕事は会社のお金の使い道や従業員等のあらゆる努力を消費者にとって意味のある価値につながるようにシフトさせることです。

マーケティングの本質とは

マーケティングの本:USJ を劇的に変えた、たった一つの考え方

マーケティングの本質とは売れる仕組みを作ることです。

消費者と商品の接点を制する(コントロールすること)で売れるようにするのです。

コントロールすべき消費者との接点は 次の3つです。

  • 消費者の頭の中を制する
  • 店頭(買う場所)を制する
  • 商品の使用体験を制する

順番に深掘りしていきます。

消費者の頭の中を制する

人間は自分が知らないものに対しては購買行動を取りにくい生き物なのです。

知らないブランドより知っているブランドの方が安心です。

まずは消費者にそのブランドの存在を知ってもらわないと始まりません。

全てのマーケターが最も留意して頑張っているのは自社ブランドへの消費者認知の獲得なのです。

マーケティングの最大の仕事は「消費者の頭の中に選ばれる必然を作ること」そのための活動を「ブランディング」と呼びます。

店頭(買う場所)を制する

「自分が欲しいと思った商品を買おうと思ってお店に行ったけど見つけられなった、品切れだった。」

「自分が本当に欲しいブランドはあるが売っている店が遠いので近くの店で売っている似たような商品を買った。」

「いつも買っているブランドを買うつもりで店に行ったら別のブランドが安く山積みにされていたので思わずそちらを買ってしまった。」

すべて自ブランドが店頭での戦いに負けていることを意味します。

十分なブランディングができていたとしても「消費者が商品を購入する現場」での問題をコントロールできないと、ブランドの潜在的な売上が制限されてしまうのです。

商品の使用体験を制する

努力の結果、ブランディングに成功し、店頭もコントロールできるようになってきたとします。

ここまで想定通りに進んだのであればしばらくは売上がとれる可能性が高いのですがまだ長い目で見た時の成功は分かりません。

必要なのは、商品の使用体験を制することです。

消費者の最初の購入を「トライアル(Trial)」と言います。

2回目以降の購入を「リピート(Repeat)」と言い、リピートする確立をリピート率や再購入率と言ったりします。

リピート率に最もおおきな影響を与えるのが購入してみて実際に使ってみた商品の使用体験なのです。

リピートするにしても一定期間に何回買うのかという「購入頻度(Purchase Frequency)」も大事な点です。

実際に商品を使ったときに、期待通りなのか、期待以上なのか、期待を大きく下回るがっかりなのか?

実際の使用体験が期待に対して上回ることができればリピート率が上回るのは当然です。

マーケターの仕事は商品の使用体験を重視して、リピートや前向きな評判が広がるために商品やサービスの研究開発に対して、消費者が喜ぶものをあらかじめちゃんと作らせることです。

「うちはしょうもない商品しかない」という言葉は、マーケターは絶対に言ってはいけません。

消費者視点で優れた商品やサービスをちゃんと作る方向に舵を切るのがマーケターの重要な仕事のひとつだからです。

マーケターになるために最も重要なスキルは戦略的思考です

マーケティングの本:USJ を劇的に変えた、たった一つの考え方

戦略的思考によって2つの大きな変化が起こります。

1つ目は仕事の成果が抜群に上がることです。

戦略性を身に着けることで、大事なことのためにより集中して取り組めるようになります。

「選ぶ」ということを覚えるので時間の使い方が成果に直結するようになっていきます。

2つ目は説得力が増すことです。

戦略性を身に着けることで、他の人に対して、「なるほど」と納得感を持たせる話し方ができるようになるのです。

上司や部下や同僚に対して、あなたの意見が伝わりやすくなりあなたのやりたいことができる可能性が高まります。

戦略の定義は「何か達成したい目的を叶えるために、自分の持っているさまざまな資源を何に集中するかを選ぶこと」です。

戦略がなぜ大事かというと

  • 達成すべき目的がある
  • 資源は常に不足している

からです。

目的がないなら戦略は必要無いですし、資源が無限にあるなら戦略は必要ありません。

限られた貴重な経営資源をどれだけ無駄なく有効に使うのか、考え抜くことが必要になります。

例えば、広告活動が

  1. TV
  2. インターネット
  3. PR
  4. プロモーション
  5. 雑誌

の5種類あるとして、使える経営資源が100だとします。

あれもこれもやらないと、と思って経営資源を20ずつ均等に振り分けてしまいがちです。

結果、どれもこれも中途半端になってしまい、思うような効果が得られないのです。

この場合、TVとインターネット、PRに経営資源を集中して(40、30、30)プロモーション、雑誌はやらない(0)ことを選ぶことでTVとインターネット、PRの3つは効果が見込めるラインまで引き上げることができます。

常に足りない経営資源を選ぶことで、足りるようにするのです。

やることを選ぶというのは同時にやらないことを選ぶことです。

これが戦略の核となる考え方の「集中と選択です。」

まとめ:USJ を劇的に変えた、たった一つの考え方

本書は危機的状況にあったUSJをV字復活させた森岡毅さんが「マーケターでない人が読んでもわかり、ビジネスで成功したいすべての人に向けて分かりやすく書かれた本です。」

  • 消費者視点で考え、消費者の期待を上回る商品サービスを提供する。
  • 戦略的思考を鍛えてやるべきことと、やらないことを選ぶ。

など、どんな業種でも当てはまることが書かれていますし参考になります。

森岡毅さんのほかの作品はこちら

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